2020
12.31

「お客さまの喜び中心」で考えると危ない話。

販促のコツ, 価値づくり

社会環境を変えることはできないですけど、その環境のとらえ方は、自分次第で変えられる。ならば、いい捉え方を選択した方がいいですね―いい年にしましょう(*´ω`*)

1年ほど前になりますけど、ある飲食店チェーンがサブスクリプションサービスをして話題になっていたんです。

●1ヶ月間食べ放題

というサブスクリプションです。これ「お客さまの喜び中心」で考えられたサービスかもしれません。サブスクリプションは時代の流れで伸びているものですけど、飲食店には合わないと思うんですよね(やり方によります)なぜかと言うと…

 /

  お客さまの喜びと
  お店の喜びが相反している!

 \

からです。

お客さまは、来店するほど喜びは増えるのに
お店は来店されるほど、喜びが減る

んですもの。お客さまの喜びを中心に考えられた企画なのかもしれません(お客さまは使えば使うほど喜びが増えるから)、でもこの仕組みがいいとはちっとも思えません。1ヶ月間食べ放題のパスポートを購入したお客さまは、何度お店に行っていくら食べても同じ金額です。だから、来店すればするほどヨロコビが増えます。1回行くだけでも、10回行っても同じ金額なんですから。それに対してお店側はどうか…来店して頂けるのはうれしいですけど、

「いらっしゃいませ!・・・あ、サブスクのお客さまか… この方は今日来てくれても売り上げにならないんだよなぁ…むしろ原価が上がるだけ…」という気持ちが(表には出さずとも)生まれてしまいます。店長が「いい人かどうか」という話ではないですよ。どんなに素敵な店長でも「来店増加=利益減少」になるような仕組みではヨロコベませんよ。

仕組みがよくないんです。

この仕組みの中で、お客さまが心底楽しめるか。

ぜーーーーったい無理っ!

だって、お店が歓迎してないんだもの。この策を実践していたのは大手チェーン店です。多くのデータを取得して金額や仕組みのシミュレーションを重ねた上でちゃんと利益が出るはずの仕組みだったのだと思います。

理論上は合っているかもしれない。でも、気持ちはついてこないです(もっと深い狙いがあったのかもしれません。そこは直接聞いていないので分からないんですが…)。お客さまの喜びとお店の喜びが相反する仕組みはよくないと思うんですよ。お客さまの来店を心から喜べる環境や仕組みを作るのは経営者の仕事。

喜びってゼロサムゲームじゃありません。

喜びって、かけ算だと思うんです。

※ゼロサムゲームは、合計がゼロのゲームということでどちらかが+になる時、相手は-になるということ。

・お客さまが楽しみにして来店してくれて(喜び1.1倍)
・お店もうれしくて大歓迎して(喜び1.1倍)
・そのヨロコビがお客さまにも伝わって(喜び1.1倍)
・お互いにうれしい状況になって(喜び1.1倍)
・お客さまのことを心から思って接客して(喜び1.1倍)
・お客さまもそれを楽しんで(喜び1.1倍)
・お客さまのために、大事な情報を提供して(喜び1.1倍)
・お客さまはそれをしっかりと受け止めて(喜び1.1倍)
・本当にいい買い物・いい体験をする(喜び1.1倍)
・来店後も、来てよかったーと余韻に浸る(喜び1.1倍)

※1.1倍はイメージです

こんなかけ算が行われたらお客さまだけでなく、お店の喜びも大きいです。これはスタッフさんの心持ちだけで実現できるものではなく【仕組み】も超大事だと思うんです。

飲食店のサブスクリプションも、飲食代全体じゃなくてごく一部に限っていたら全然違う結果だったと思うんです。例えば「キムチだけサブスク」とか。

※ちなみに、1か月間のサブスクリプションではなく食べ放題のお店とかありますよね?あの場合は、今回にはあまり当てはまりません。なんでかというと、人の胃袋には限界値があるから。1日で食べられる量には限界があるのでお店の原価計算はそこまでズレないです。

お客さまの喜びを中心に考えることってとっても大事ですけど、その喜びがお店と相反していたら結果的にはみんな不幸になります。お客さまの喜びとお店の喜びが相反していないか。ぜひ一度考えてみてくださいっ!今年の頑張り、労力をプラスに変えていきましょう!

■今日のまとめ

・お客さまの喜びとお店の喜びが相反していたらヤバイ

・喜びはゼロサムゲームではない喜びはかけ算

今日のネタ、参考になりましたでしょうか?

▼こだわりが価値に変換されると粗利と顧客満足度が上がる(誰にでも効果的ではないのですが…)

■書いた人…気になるづくりの専門家・まきやさねゆき(Twitter